夫が生活費を渡さない問題に直面している人は少なくありません。単なる家計のやりくりの問題ではなく、「経済的DV(ドメスティック・バイオレンス)」に該当する可能性もあります。

あなたの状況も経済的DVかもしれません!
本記事では、生活費を渡さない夫の問題について、法律的な観点や具体的な対処法、体験談を交えながら解説します。
目次
1. 経済的DVとは?生活費を渡さないのは違法なのか?
経済的DVの定義とは?
経済的DV(経済的暴力)とは、配偶者が意図的に生活費を渡さなかったり、金銭的な自由を制限することで相手を支配しようとする行為を指します。これには以下のような行動が含まれます。
生活費を渡さない行為は法的にどう扱われる?
民法では、夫婦はお互いに協力し合い、扶養義務を果たすべきとされています(民法752条)。
そのため、夫が一方的に生活費を渡さない場合は、法的に「婚姻費用の分担請求」が可能です。これは、裁判所を通じて生活費を請求できる制度です。
裁判所に婚姻費用の分担請求を申し立てることで、夫に一定額の生活費を支払うよう命じることができます。

もしも夫が支払いを拒否し続ける場合、給与差し押さえなどの措置を取ることもできますよ!
2. 【体験談】生活費を渡さない夫に悩んだ妻たちのリアルな声
「生活費はお前が稼げ」と言われた私の経験
「夫は会社員で安定した収入があるのに、『俺の金は俺のもの』という考えで、生活費を入れてくれませんでした。子どもが小さいのでフルタイムで働くのは難しく、私のパート代では到底足りません。夫に相談すると、『もっと稼げばいい』と冷たく言われ、絶望しました。」(38歳・専業主婦)

私の夫は生活にどのくらいお金がかかるか分かっておらず、話し合いもめんどくさがり取り合ってくれなかったので、当初はとても苦しい思いをしました。
今では意識が変わり、家庭のお金について夫婦で相談し協力できていますが、世の中には現在進行形で悩んでいる妻がたくさんいます。
夫が趣味やギャンブルにお金を使い、生活費が足りないケース
「夫はパチンコと競馬が趣味で、給料日になるとすぐに使い切ってしまいます。私は何度もやめてほしいと頼みましたが、『俺の楽しみを奪うな』と逆ギレされました。生活費を請求すると『ないものは出せない』と言われ、途方に暮れました。」(40歳・会社員)
夫の実家に仕送りばかり…生活費が回らないケース
「うちの夫は親孝行なのか、毎月の給料から5万円以上を自分の実家に仕送りしています。でも、家の生活費はほとんど出さず、私のパート代だけでやりくりしなければなりません。『親を大事にするのはいいけれど、家族の生活が成り立たなかったら意味がない』と話しても、『俺の金の使い方に口を出すな』と言われてしまいました。」(37歳・パート主婦)
「専業主婦なら生活費はいらない」と言われたケース
「夫から『お前は働いていないんだから、お金は必要ないだろ?』と言われ、生活費をもらえませんでした。食費も雑費も、全て私の実家に頼るしかなく、夫は『家にいるだけで金がかかるのか?』と真顔で聞いてきました。自分の価値を否定されたようで、とてもつらかったです。」(34歳・専業主婦)
夫が「お前の稼ぎだけでやれ」と言い続けたケース
「結婚後、私がパートで働き始めると、夫は急に生活費を入れなくなりました。『お前の稼ぎがあるんだから、家計はそっちでなんとかしろ』と言われ、まるで私は家計を一人で背負う召使いのようでした。何度話しても『夫婦なんだから協力しろ』と一方的な言い分ばかり。最終的には離婚を選び、今では自由に生活できています。」(42歳・パート主婦)
3. 生活費を渡さない夫への対応策!今すぐできること
夫が生活費を出してくれない…不安やイライラが募り、悲しいしみじめで、感情的になってしまう気持ち、よく分かります。

ですがそれは逆効果…話し合いはしっかり準備をして冷静に!
まずは話し合い!生活費を出さない夫を説得する方法
生活費の問題を話し合う際は、感情的にならずに冷静に対応することが大切です。
- 感情的にならず、冷静に伝える
夫が生活費を出さないことに対し、怒りや不満をぶつけても逆効果です。「どうして生活費を出してくれないの?」と責めるのではなく、「このままでは家計が成り立たない」「お互いの将来のために考えたい」と冷静に伝えましょう。 - 家計簿を見せて、何にいくらかかっているか説明する
夫が生活費の必要性を理解していない可能性もあります。家計簿を見せて、「毎月〇円の生活費がかかっている」と具体的な数字を示すことで、夫が自覚しやすくなります。 - 「生活費を出さないのは法律違反になり得る」と伝える
婚姻関係にある以上、夫婦には互いに扶養義務があります。生活費を一切渡さないのは「婚姻費用分担義務違反」とみなされ、裁判所に申し立てをすれば強制的に支払いを命じられることもあります。法的措置が取れることを伝えると、態度が変わる可能性があります。
家計を「見える化」して、夫に現実を理解させる
生活費を出さない夫の中には、「そんなにお金がかかっているとは思わなかった」と現実を理解していない人も多いです。

うちの夫は光熱費が合わせて1万円で足りると思っていた!
- 収支の詳細を紙に書き出し、夫と一緒に確認する
毎月の収入と支出をリストアップし、「食費〇円、水道光熱費〇円…」と細かく書き出して見せると、夫も家計の厳しさを実感しやすくなります。 - 家計管理アプリを使って、簡単に現状を把握できるようにする
紙に書き出すのが面倒な場合は、家計管理アプリを利用するのも有効です。スマホで簡単に収支を把握できるため、夫に「こんなにお金がかかるのか」と実感してもらいやすくなります。 - 夫に1週間、生活費の管理をさせる
夫に「1週間、生活費をやりくりしてみて」と提案し、実際に管理させることで、どれだけの出費が必要なのか体感してもらうのも効果的です。
「生活費を出すのは当然」という意識を持たせるポイント

別居や離婚を考えているくらい深刻な事態と分かってもらいましょう。
- 生活費を出さないとどんなリスクがあるか説明する
「生活費を出さないことで、家計が破綻する」「子どもの将来に影響が出る」など、具体的なリスクを説明することで、夫の意識を変えやすくなります。 - 夫に「貯金ができないことのデメリット」を理解させる
「今のままでは、将来的に貯金が足りず、老後が不安になる」といった将来設計の話をすることで、夫も家計管理の重要性を理解しやすくなります。 - 家計の負担を夫婦で話し合い、役割を明確にする
「家賃は夫、食費は妻」といったように、夫婦で分担を決めることで、夫も責任を持ちやすくなります。
生活費を出さない夫に対しては、冷静に話し合い、家計の現実を見せることで意識を変えることが重要です。それでも改善が見られない場合は、法的措置も視野に入れて対応を考えましょう。
4. 生活費が足りない…経済的DVを受けたときの緊急対応策
夫が生活費を渡さず、家計が成り立たない状況に陥ったとき、まず何をすべきか分からず不安になるかもしれません。特に、夫が話し合いに応じない場合、経済的な負担はすべて妻にのしかかります。
私の友人は、夫の経済的DVに直面したとき、最初は「私がもっと節約すればいいのかもしれない」と考え、我慢し続けました。
しかし、家賃や光熱費などの固定費は節約できるものではなく、子どもの学費や食費を削ることにも限界がありました。そこで、具体的な対応策を考え、行動に移しました。
友人の場合は、妻が離婚してほしいと話すと、やっと問題の大きさを理解し真剣に向き合ってくれるようになったため、その後は状況が改善しました。

利用できる公的支援制度や自分でできる収入確保法を知っておくだけでも選択肢が広がります。
生活費がないときに利用できる公的支援制度
生活費がどうしても足りないとき、利用できる公的な支援制度がいくつかあります。
- 生活保護制度
生活費がまったくなく、最低限の生活も維持できない場合、自治体の福祉窓口で生活保護の相談ができます。DVを受けており、知人宅に避難せざるを得ない状態であれば離婚が成立しなくても申請を行うことができます。ただし、細かい条件があるため事前に確認が必要です。 - 生活福祉資金貸付制度
一時的に生活費が足りない場合、低所得世帯向けに自治体や社会福祉協議会が無利子または低利で貸し付けを行う制度があります。無計画に借りるのは避けるべきですが、一時的に生活を立て直すために活用するのは有効です。 - ひとり親家庭支援
もし離婚を考えている場合、自治体が提供する「ひとり親家庭向けの手当」や「児童扶養手当」が利用できる可能性があります。これらの支援は、経済的DVから抜け出すための一歩となるかもしれません。
私がこの制度について調べたとき、意外にも周囲の人は知らないことが多く、「もっと早く知っていればよかった」と感じました。
もし、今この状況で悩んでいるなら、一度自治体の窓口に相談してみるのも一つの方法です。
一人では状況をうまく説明したり必要なものを揃えたりするのが難しい場合もありますので、相談できる場所に相談しましょう。
夫に頼れないときの収入確保法(副業・パート・節約術)
公的支援を受ける以外にも、自分でできる対策があります。私は「夫が頼れないなら、自分で何とかするしかない」と思い、いくつかの方法を試しました。
- 短時間のパート・アルバイトを探す
小さな収入でも、自分で稼げるようになれば精神的にも安定します。私は最初、週2回のパートを始め、その後勤務日数を増やしました。 - 不要品を売って現金化する(メルカリ・ラクマなど)
使っていないブランド品や子どものサイズアウトした服を売るだけでも、数万円の収入になることがあります。私も、家にある不要なものを整理して、生活費の足しにしました。 - 固定費を見直し、家計を引き締める
私はまずスマホを格安SIMに変え、保険の見直しも行いました。光熱費やサブスクを見直すだけでも、毎月の支出を数千円~数万円減らせることがあります。 - 家計の見える化をして、夫が変わる可能性を探る
夫が本当にお金の管理が苦手で、状況を理解していない場合、家計簿を見せて「これだけのお金が必要」という事実を突きつけることで変わることもあります。私の知人は、実際に家計簿を夫と一緒に記録し始めたことで、夫が生活費を出すようになったそうです。
正直、夫に頼れない状況は本当に辛いものです。

私も、何度も「どうしてこんな思いをしなきゃいけないんだろう」と悩みました。
しかし、一つずつできることを試していくうちに、少しずつ状況を改善できました。
経済的DVに苦しんでいるなら、「自分一人でなんとかしなきゃ」と思い込まず、まずは支援を活用したり、小さな収入を得るところから始めてみるのも良いかもしれません。
5. 経済的DVが続くなら離婚も視野に…その判断基準とは?
夫が生活費を全く出さない状況が続き、話し合いにも応じない場合、離婚を考えざるを得ないケースもあります。
しかし、感情的に離婚を決めるのではなく、慎重に判断することが大切です。ここでは、経済的DVが続く場合に離婚を考えるべきポイントを詳しく解説します。

夫婦関係が対等じゃないのはおかしいことです!
夫が話し合いに応じない
生活費の問題を解決するために何度も話し合いを試みても、夫が全く聞く耳を持たない場合、関係の修復は難しいかもしれません。
話し合いの際に、夫が逆ギレしたり、「お前がなんとかしろ」と突き放す態度を取るならば、長期的に見ても改善の可能性は低いといえます。
私自身も、「このままでは家計が成り立たないから話し合いたい」と夫に相談しましたが、「俺の金の使い道に口を出すな」「家計はお前がやりくりするのが当たり前」と言われ、何度も話し合いを拒否されました。
このままでは精神的にも経済的にも追い詰められると感じ、離婚を視野に入れました。

こんなことを言うなんて、夫婦の関係が対等ではない証拠かも。話が通じない夫に対して、何度も説得を試みるのは精神的にも消耗するだけです。
生活費を全く出さず、改善の見込みがない
経済的DVの最大の問題は、生活費を出さないことで妻や子どもが困窮することです。
夫が一切の生活費を負担せず、「働いているのだから自分の金は自分のもの」と言い張る場合、改善の見込みは低いでしょう。
実際に、私の友人のケースでは、夫が「家賃は会社が払ってくれるんだから、お前が他の生活費を負担しろ」と勝手に決めつけ、妻は食費や光熱費、子どもの学費をすべて自分の収入で賄わなければなりませんでした。
何度も話し合いを試みたものの、夫の考えが変わることはなく、最終的に彼女は離婚を選びました。

夫が自分の趣味や飲み代にはしっかりお金を使っていて、家族のためには出さないなんて家族の意味がないですよね。
夫の経済的DVがエスカレートしている
経済的DVは徐々にエスカレートすることがあります。最初は「今月は厳しいから」と生活費を減らす程度だったのが、次第に「家計管理は全部お前がやれ」「金がないならお前が稼げ」といった具合にエスカレートしていくケースが多いです。
また、経済的DVは精神的DVとセットで行われることが多く、「お前は何もできない」「俺の稼ぎがなければ生活できないだろう」といった発言が増える場合、離婚を真剣に考えるべきでしょう。
私も、夫の生活費未払いが続くうちに、「お前が働かないから悪い」と責められるようになりました。
最初は家計をなんとかやりくりしていましたが、夫は一切協力せず、最終的には私の貯金を切り崩すことに…。このままでは子どもの将来にも影響が出ると感じ、離婚を現実的に考えるようになりました。

罵倒したり、何かと支配的な態度を取る場合、それはただの金銭問題ではなく、子供にもよくない!
離婚を決断する前に準備すべきこと
離婚を決断する場合、突然家を出るのではなく、慎重に準備することが大切です。
離婚を決断する前の準備
- 経済的DVの証拠を集める
- 公的支援や弁護士に相談する
- 住む場所と収入の確保
- 経済的DVの証拠を集める
これらを記録しておくことで、もし裁判になったときに証拠として提出できます。- 夫が生活費を入れていない証拠として、通帳の記録やレシートを保管する。
- 夫とのLINEやメールのやり取りで「生活費を出さない」と言われた証拠を残す。
- 生活費の不足で困っている状況を日記に記録したり、家計簿をつけたりしておく。
- 夫からの暴言や支配的な発言のメモ
- 公的支援や弁護士に相談する
離婚を考える際には、一人で決めるのではなく、専門家や公的機関に相談することも大切です。- 法テラス(無料の法律相談)を利用して、離婚後の生活や財産分与についてアドバイスを受ける。
- 児童扶養手当や生活保護など、利用できる支援制度を調べておく。
- 住む場所と収入の確保
もし離婚したらどこで生活するのか、収入はどう確保するのかを事前に考えておくことも重要です。- 実家に頼れる場合は、一時的に戻ることも検討する。
- パートや副業などで、少しずつ収入を増やす。
- 貯金がある場合は、しばらく生活できるかどうか計算しておく。
離婚は簡単な決断ではありませんが、「このままでは自分の人生が壊れてしまう」と思ったら、新しい道を考えることも大切です。
経済的DVは見えにくい暴力ですが、それが続くことで、心も体も疲れ果ててしまいます。

一人で悩まず、まずは信頼できる人や専門機関に相談することから始めてみてください。
どんな決断をするにせよ、自分自身と子どもの未来を守るために、慎重に準備を進めていきましょう。
6. 【成功事例】経済的DVを乗り越えた妻たちの体験談
我が家もファイナンシャルプランナーさんに相談したことから状況が大きく改善しました。弁護士に相談して解決した人もいます。

プロの意見は効きますね。
夫の考えを改めさせ、生活費をしっかり出させるようになった方法
「第三者(義両親・友人・カウンセラー)を交えて話し合ったら、夫の意識が変わり、きちんと生活費を出すようになりました。」(42歳・主婦)
弁護士に相談し、婚姻費用を請求したケース
「弁護士に相談し、婚姻費用を請求したら、夫も観念して支払うようになりました。」(37歳・会社員)
離婚後に経済的に自立し、幸せを手に入れた体験談
「思い切って離婚し、仕事を始めたことで、経済的にも精神的にも自由になれました。」(39歳・シングルマザー)
7. まとめ|経済的DVから自分を守るために
生活費を渡さない夫との生活に悩んでいるなら、まずは冷静に状況を分析し、具体的な対策を考えることが大切です。経済的DVは目に見えにくい暴力ですが、精神的・経済的に大きな影響を及ぼします。
まずは話し合いで解決できるか試し、それでも改善しない場合は、具体的な対応策を考えましょう。公的支援の活用、収入の確保、家計の見直しなどが有効です。
話し合いが成立せず、生活費未払いが続く場合は、離婚も視野に入れる必要があります。経済的DVの証拠を集め、婚姻費用分担請求などの法的手続きを検討し、離婚後の生活設計を考えることが重要です。
最も大切なのは、自分自身を大切にすること。「我慢すれば解決する」と思わず、自分や子どもの生活を守るために行動することが必要です。どんな選択をするにせよ、前向きに進んでいきましょう。